青い炎

“メディア人間”になる。

『セブンルール』~4人が真摯に向き合う密着ドキュメンタリー番組~

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(出典:セブンルール | 関西テレビ放送 カンテレ

 

「こんな職業があるとは」「世の中、色んな人がいるなぁ」等、自分が普段見ている世界と違う世界を見せてくれる、密着ドキュメンタリー番組。

 

そんな密着ドキュメンタリー番組界は最近、

情熱大陸』『プロフェッショナル仕事の流儀』『アナザースカイ』『家、ついて行ってイイですか?』『YOUは何しに日本へ?』等々、群雄割拠の時代である。

 

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(出典:『セブンルール』

 

そんな中で異彩を放っている番組が、様々な分野で活躍する女性たちの人物像を“7つのルール”から映し出す密着ドキュメンタリー番組、『セブンルール』 

この番組が際立っていると思う要因、それは「4人(本谷有希子・YOU・若林正恭青木崇高)がとにかく“真摯”であること」だ。

 

それが最も表れていた回が、「エッセイスト 下田美咲」の回だった。

 

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(出典:『セブンルール』エッセイスト・下田美咲) 

 

自分の全てをネタとして作品にしてきた下田。そんな彼女は現在の妊婦であることもネタとして書いている。

下田「妊婦ならではの文章を書いて売っていかないと妊婦になったことによって失速しちゃうから」

下田「失速を避けるためには妊婦を売るしかない」

 

この言葉に対して4人でのやり取りが始まる。

青木「売りにしなきゃいけないかなぁ」

本谷「子供もつ時に、なんか…面白くなくなる感じはした。自分が。」

青木「若林さん、(下田さんのこと)好きですか?」

若林「好きとかとはまた別の気持ちだなぁと思ってて。面白いと思う。」

YOU「(青木くんは)ちょっと苦手かな?」

青木「僕はそうですね~」

 

多くの密着ドキュメンタリー番組は密着対象がカッコよく演出されており、見ている側は「これが一流か」「見習わなければ」という考え方に囚われる。ましてやスタジオで見ている人たちの意見は肯定ありきであることも少なくない。

 

しかし、この番組にはそれがない。全肯定という縛りなく4人が真摯に向き合い、自分が合うと思うものは合う、合わないものは合わないとハッキリと言ってくれる。

 

これこそが『セブンルール』最大の魅力である。